第39回の九州肝臓外科研究会学術集会の当番世話人を拝命し、平成30年1月27日(土)に開催させていただくことになりました。伝統ある本会の当番世話人にご指名いただき、身の引き締まる思いで鋭意準備を進めております。
本研究会は昭和58年に設立され、先達の先生方から脈々と引き継がれてきました。そして諸事情から平成24年の第33回から組織変更が行われ、若手の育成・飛躍を目指す会へと発展を遂げました。また本研究会による多施設共同研究により多数のエビデンスが九州から発信しつつあります。ご存知のように肝臓外科は高度な知識、技術、経験が必要とされる専門性の高い領域であり、日々の知識・技術を習得する努力が必要であり、今回のテーマを「格致日新〜日々の修練」にさせていただきました。
昨年のビデオクリニックに引き続き、本年度も肝胆膵外科学会高度技能専門医・指導医による教育ビデオセッションとして、「系統的肝切除術(開腹)のコツ」を企画させていただきました。今後、高度技能専門医を目指す若手の先生方の一助になればと考えております。また腹腔鏡下肝切除術においては高度なテクニックの習得を必要としており、ビデオセッションとして主題1「腹腔鏡下肝切除術のコツとピットフォール」を企画しました。各施設から最先端の腹腔鏡下手術の技術を提示していただき、皆様の技術の習得・確認にお役に立てばと思います。また私の元々の専門領域ではありますが、門脈圧亢進症を伴った症例に対する治療は十分な知識と注意が必要であり、主題2「門脈圧亢進症に対する外科的治療」を企画しました。門脈圧亢進症に対する治療のみならず、門脈圧亢進症を合併した症例に対する肝切除や肝移植の問題点について議論したいと考えております。主題3は一昨年の第37回の「各施設における進行肝癌治療の取り組み」の企画の続編として、「Vp3/4肝細胞癌に対する治療戦略」として企画しました。手術と化学療法を組み合わせることが必要な病態と考えられ、各施設の最新の治療方針と治療成績を述べていただければと考えております。このようなプログラムで、数多くの施設から多数の肝臓外科医ないしは肝臓外科医を志す先生方に参加していただき、活発な議論を行っていただければと思っております。
また、研究会終了後に例年通り、懇親会を予定しています。九州の肝臓外科医の親交を深めていただければと思っておりますので、是非ともご参加御願い申し上げます。