会長挨拶
この度、第61回日本心身医学会九州地方会を令和4年1月29日(土)、30日(日)に九州がんセンターにおいて開催させていただくことになりました。
私は九州唯一のがん専門病院の心療内科医として、がん患者とその家族の心のケア・サポートを行うサイコオンコロジー(精神腫瘍学)領域で約30年活動してきました。
現在進行形の新型コロナウィルス感染症という世界的な未曾有の災害としての事態の中で、がん患者も含め我々の身体と心そして社会経済的、さらにはスピリチュアルな面が大きく揺さぶられています。それを整えるのは大変なことです。
そこで、心身医学の原点である心身一如の考え方の基、大会テーマを「身体と心の
姿勢を整える心身統一の原点へ」とさせていただきました。
私は合氣道をやっていますが、合氣道においても心身統一が最も重要です。
そのため、本テーマは、患者だけでなく我々自身の姿勢を整えるという意味も込めています。
プログラムとしては1日目の午後に、心療内科領域の話をわかりやすく解説してもらう市民公開講座をWEB配信する予定です。2日目は、特別講演として東京大学の
大島まり教授にバイオ工学分野から脳血流研究等についてお話しいただきます。
また、心身統一合氣道会の藤平信一会長から「合氣道における心身統一について(仮)」実演も交えてご講演いただきます。
教育講演は、
- 1.緩和医療と心身医学について(仮)
- 2.慢性疼痛の脳画像について(仮)
- 3.治療者の感覚を臨床にいかに活かすか(仮)
といった3題を予定しています。
シンポジウムとして、
- 1.コロナ禍で見えてきた心身医学的課題
- 2.摂食障害とCovid-19
- 3.心身ともに死まで生きるとは
- 4.作品・表現から読み解く患者心理
といった魅力あるテーマを予定しています。
いろいろな立場の皆様にとってぜひとも有意義な学びと情報交換、新たなる展望を得る場になるよう鋭意準備を進めて
いきたいと思います。
今後のコロナ下の状況が見通せないため、WEB方式も併用した一部ハイブリット開催を検討していますが、皆様と会場の九州がんセンターでもお会いできることを願っています。なお、参加は非会員の方もご参加いただけますので、多くの
皆様のご参加を心よりお待ちしております。