会長ご挨拶

第35回日本先天性心疾患インターベンション学会(JCIC)学術集会を開催させていただくことになりました。ご推薦いただきました学会の諸先生方に感謝申し上げます。
2025年1月23日(木)~25日(土)の日程で、福岡国際会議場で開催いたします。

今回のテーマは「原点回帰」とさせていただきました。
当初の心房中隔裂開術、肺動脈弁に対するバルーン治療に始まり、肺動脈形成術、ステント留置、コイル塞栓、心房中隔閉鎖術、肺動脈弁留置術など、現在では先天性心疾患に対するカテーテル治療は標準治療となってきております。ここで、一度カテーテル治療の適応や、カテーテル治療に必要な情報、そのものの原理などに戻って、考え直す良い機会になればと考えております。

心房中隔裂開術などは、皆様はもう普通の治療ではないかと考えておられる方も多いと思いますが、左心低形成症候群などでは、どの程度の狭窄がノーウッド術後の管理に影響を与えるかなど、症例が多岐にわたり、一概に判断することは難しいと思いますが、各施設の先生方にそれぞれの施設の基準をご提示いただき、適応基準を再考する機会になるのではないかと考えております。
また、最近の治療での合併症、たとえばZ-5での問題点と各施設でのその対処法などもご報告いただければと考えております。

カテーテル治療の判断材料となる、カテーテル検査、CT、MRIなどの各施設での工夫など、当院の放射線技師の方にも参加してもらって、各施設の技師の方々とも議論できる機会にしたいと思っております。

まだまだ準備の段階でありますが先生方皆様にご協力により、これからのカテーテル治療がより安全に、患者さんにとってより良い診療ができるようになることを祈念しております。

福岡で、皆様と直接お会いして、多くの実りある議論が出来ることを楽しみにしています。

第35回日本先天性心疾患インターベンション学会学術集会・会長
福岡市立こども病院 循環器科
佐川 浩一